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先哲講座』

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No.0207

 

 先哲講座』安岡正篤著(致知出版社)を再読しました。

 

 安岡正篤は「世の中は一体どうなっているのか、どうすればよいのか」という言葉を耳にするたびに、『論語』の「子曰く、吾れ嘗て終日食(くら)わず、終日寝(い)ねず。以て思う、益無し。学ぶに如(し)かざるなり」という言葉を思い出したといいます。

 

 尖閣諸島の問題をはじめとして、現在われわれが驚いているさまざまな騒動なども、じつは過去の書物にちゃんと書いてあります。世間を騒がす現象は、理由も原因もなく突然起こることはありません。歴史の本をみれば、みな、すべて出ているのです。


 だいたい人類が人間らしい生活をするようになってから5000年です。この間に起こった出来事を調べてみると、本質的にはすでに経験した過去の現象の繰り返しにすぎません。現在の諸問題についても、「どうなるのか」などと余計な雑念や妄想に時間をかけるよりも、真剣に歴史を学ぶべきです。そうすれば、その答案、あるいはその解決策というものは全部書いてあるのです。

 

 よって、現代を知ろうと思えば、歴史と先哲に学ぶべし。


 本書には、『論語』をはじめ、『六韜三略』などの兵書、広瀬淡窓や佐藤一斎、さらにはユダヤ教の聖典『タルムード』から、パスカル、ルソー、ヒルティ、ラ・ロシュフーコーなどなど、古今東西の先哲たちの言葉が生き生きと紹介されています。

 

 わたしも、経営などの現実的問題を考えるうえで何よりも読書を活用する人間ですが、他ならぬ安岡正篤その人が最も有効なアドバイザーであることは言うまでもありません。

 

 まだ本書を読まれていない方は、ぜひ、お読み下さい。

 

 ちなみに、わたしにとっての「先哲」は、孔子、ソクラテスから渋沢栄一、ドラッカーまで、たくさんいます。でも、それらの先哲たちは、みな亡くなっています。今でも生きている先哲といえば、やはり鎌田東二、玄侑宗久の両氏だと思っています。