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孝経・大学・中庸新釈』

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No.0186

 

  孝経・大学・中庸新釈』塩谷温・諸橋徹次・宇野哲人著(致知出版社)を読みました。

 

 3冊に分かれていますが、背筋をまっすぐに伸ばし、それぞれ書見台で読みました。身も心も引き締まる思いがしました。


 人間学の源流は何と言っても儒教ですが、儒教における重要文献は「四書五経」と総称されました。 『論語』『大学』『中庸』『孟子』の四書と、『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』の五経です。本書には、この四書より『大学』と『中庸』が選ばれています。どちらも、もともとは五経の『礼記』の中の一篇でした。


 『論語』『孟子』の二大聖典に、五経のエッセンスともいうべき『大学』『中庸』を加えることによって四書が構成されたわけです。 

 

 『大学』には「明徳を明らかにする」「民を親しましむ」「至善に止(とど)まる」の三綱領、「物に格(いた)る」「知を致(いた)す」「意を誠にする」「心を正す」「身を修める」「家を斉(ととの)える」「国を治める」「天下を平らかにする」の八条目が説かれています。人間学のキーワードである「致知」は、『大学』に由来するのです。

 

 『中庸』は、もともと『論語』の中で「中庸の徳たるや、其(そ)れ至れるかな」とあるように、古代から重んじられた、過剰も不足もない徳を説いた書物です。

 

 そして『孝経』とは、儒教の最重要徳目である「孝」について論じた書です。


 つまり、本書は儒教の真髄を知るための新釈本なのです。

 

 3人の著者もこの道を代表する碩学ばかりです。昭和4年に刊行され、長く「幻の名著」とされていました。それが最近になって、ようやく致知出版社から復刻されました。

 

 漢字や仮名遣いなどを現代表記に改めているので、非常に読みやすいです。人間学を求める上級者向けと言えるでしょう。