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頭がいい人の読書術』

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No.1943


 『頭がいい人の読書術』尾藤克之著(すばる舎)を読みました。「1冊10分でインプットし、30分でアウトプットする技術」というサブタイトルがついています。著者はコラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所研究員。東京都出身。議員秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎元首相夫人)を運営しライフワークとしておられます。

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本書の帯

 本書の帯には、「読むのが遅い」「忘れてしまう」「3日坊主」「時間がない」「集中できない」「速読で挫折した」「積ん読の山」という人でも大丈夫。」「全部読まなくてOK」「1日1冊の読書習慣で、人生が好転する!」と書かれています。 

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本書の帯の裏

 

 帯の裏には、「速く、深く、楽しく読書できる『秘訣』がギッシリ!」として、こう書かれています。

・どんな本でも10分で読むことができる

・読みたくない本は、読まなくてもかまわない

・3分の1だけ読んで理解する技術

・記憶に定着する読み方は、ココがポイント

・10分で読んでも理解力が増す4つのテクニック

・頭がいい人がやっている、

 読書に集中するための儀式とは?

・本は何を読むかより、何を読まないかが9割

・10分で本を読み、

 30分でアウトプットできる秘訣

 

 アマゾンの「内容紹介」には、こう書かれています。
「議員秘書、コンサルタント、会社役員など、さまざまな仕事を経験してきた、超人気コラムニストが「本・新聞・ネット記事の賢い読み方」を教えます! 誰でもできる読書スキルが満載! 読書を通じて、仕事、人間関係、ライフスタイル、すべてが好転します! 老若男女あらゆる世代に使えて、一生役立つスキル。100年時代を楽しみ、有意義に過ごすために、本書を通じて、読書生活を始めましょう」

  

 さらには、「出版社からのコメント」として、以下のように書かれています。
「人気コラムニストの著者は、1年に1000冊の本を読み、400本の記事を執筆。これまで読んできた本は優に1万冊を超え、アウトプットしてきた本は7000冊以上にものぼります。本書では、著者が実践してきた【1冊10分でインプットし、30分でアウトプットする技術】を初公開。誰でも無理なく実践できて、簡単にマネできるように、わかりやすく解説しました。あなたが読んだ本を血肉に変えて、『行動や成果に変える秘訣』を伝授します。さらに、効率的に記憶に定着させる方法や、アウトプットの技術まで、あなたが読書で得られる学びを最大化する方法が盛りだくさん!! 今まで読書を習慣化できなかった人も大丈夫! 楽しくたくさん読めて、グンと成長できる本書の読書術で、あなたの人生は好転します!!」

 

 本書の「目次」は、以下の構成になっています。

【はじめに】本がたくさん読めて、アウトプットできて、楽しくなるコツ

第1章 頭がいい人の読書は何が違うのか?

01 頭がいい人の読書は、ココが違う

02 頭がいい人は本を全部読まない

03 頭がいい人の読書は、アウトプットありき

04 頭がいい人の読書は忘れない

05 頭がいい人は、

   読書がムリなく続く仕組みがある

第2章 本は全部読まなくてもかまわない

06 どんな本でも10分で読むことができる

07 3分の1だけ読んで理解する技術

08 3分の1リーディング実践編

09 10分で読んでも理解力が増す

   4つのテクニック

10 本を読む前に目的を明確にする

11 すべての本を読まなくてもかまわない

12 頭がいい人は、限られた時間で多くの本を読む

第3章 頭がいい人は、読んだら忘れない

    仕組みをつくっている

13 頭がいい人は、忘れない読み方をする

14 頭がいい人は、読んだ内容を人に話す

15 頭がいい人は、読書にふさわしい

   時間帯を知っている

16 頭がいい人は、読書に集中するための

   儀式をもっている

17 頭がいい人は、読書パフォーマンスを上げる

   ツールを知っている

第4章 頭のいい人のネット・新聞・雑誌の読み方

18 頭がいい人のネットの読み方

19 頭がいい人の新聞の読み方

20 頭がいい人の雑誌の読み方

21 頭がいい人の教養書の読み方

第5章 頭がいい人は、本を読んで終わりにしない

22 頭がいい人は、

   読んだ本の内容をアウトプットできる

23 頭がいい人の、

   本をアウトプットする3つのテクニック

24 頭がいい人は、

   アウトプットの仕上げが卓越している

25 頭がいい人は、読書→アウトプットの

   サイクルで常に成長している

【おわりに】

読書をすると、人生が劇的に豊かになる理由

 

 【はじめに】「本がたくさん読めて、アウトプットできて、楽しくなるコツ」では、著者は「私は10年間、毎日のように、『1冊10分で読み、30分で記事にする』という作業を繰り返してきました。短い時間で、本をインプットし、読んだ内容をアウトプットしてきて、いまもそれは継続しています」と述べています。また、読書上手、発信上手な、頭がいい人は、特別なことはやっていないとして、「誰もがマネできる、『ちょっとしたコツ』を押さえて、本を読み、アウトプットしています。あなたのまわりにも、仕事が忙しそうなのに、たくさんの本を読んでいて、アウトプット量も多い人がいるはずです」とも述べます。

  

 第1章「頭がいい人の読書は何が違うのか?」の01「頭がいい人の読書は、ココが違う」では、「日本速脳速読協会によれば、日本人の平均読書速度は500~800文字/分とされています。参考までに、私は1冊のビジネス書を約10分で読みます。1冊6万文字とすれば、1分6000文字程度の読書速度です」と書かれています。わたしは速読を心がけてはいませんが、著者の読書スピードは相当に速いですね。

  

 02「頭がいい人は本を全部読まない」では、「つまらなかったら、途中で読むのをやめてもいい」として、著者は「ビジネス書や実用書は、多くの場合、キラーコンテンツ(著者にとって、最も伝えたいこと)を、最初に持ってくる傾向が強いです」と述べ、ビジネス書や実用書の場合、「はじめに」「おわりに」「第1章」を読めば、内容の7割はつかめるとまで断言しています。

  

 05「頭がいい人は、読書がムリなく続く仕組みがある」では、「ムリなく読書習慣をつける3つの方法」として、①読書日記をつける、②まずは手軽な文庫本から、③目に見える場所に本を置く、という3つの方法が紹介されます。③については、「目に見えるところに本を置くことで、意識を刺激することも大切です。私は枕元に常に数冊の本を置いています。寝る前の儀式として読みたい本を読むようにしています。私は小学校のときに、はじめてライトノベルを読みました。眉村卓さんの『ねじれた町』という文庫ですが、この本が大好きでいまでも枕元に置いています」と書かれています。ちなみに、この『ねじれた町』というSFジュブナイル、わたしも大好きでした!

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なんと、わたしの名前を発見!!

 

 続いて、著者は「一条真也さんの『ハートフルに遊ぶ』と『遊びの神話』もお気に入りです。発刊が1988年、1989年なのでバブル経済の真っただ中ですが、この2冊ほど、バブル経済を照射している本はないと思っています」と書かれていました。一条真也の新ハートフル・ブログ「那覇から姫路へ!」で紹介したように、今年の7月8日、わたしはANA1207便で沖縄の那覇空港から関西の伊丹空港に飛び、その機内で本書を読んだのですが、わたしの名前が急に出てきてビックリしました。「バブルの申し子」のように思われるのはちょっと複雑な心境ではあります(笑)。しかしながら、一条真也の読書館『ハートフルに遊ぶ』『遊びの神話』で詳しく紹介したわたしの処女作&2冊目を今でも愛読して下さる方がいるなんて、とても感激しました。じつは当該ブログ記事を読まれた著者から、ちょうど昨日メールが届いたのですが、そこには「『ハートフルに遊ぶ』『遊びの神話』を読んだのは学生時代です。私の世代からすると、一条先生は学生サークルのドンみたいな印象がありました」と書かれていました(笑)。著者とはこれから新しい物語が始まる予感がして、ワクワクしています!

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バブル経済を照射している2冊?(笑)

 

 第3章「頭がいい人は、読んだら忘れない仕組みをつくっている」の16「頭がいい人は、読書に集中するための儀式をもっている」では、アスリートのルーティンのように、読書にもルーティンを取り入れることが提唱されています。その中でも「集中力を爆上げできる、とておきの方法」として、気分を落ち着かせるためのお気に入りの場所を持つことを薦めています。著者は、「私の場合は、新宿のビジネスホテルを利用します。高層階から見える風景は気分を落ち着かせてくれます。非日常の空間にいながら優雅に執筆ができて、気分転換の娯楽(ルームシアター)が常備され、集中力も高まる場所です。平日ならラグジュアリーホテルでも宿泊費は1万円弱(1泊)です。大切なことは自分のとっておきの空間であることです。私の場合は、ホテルという場所に入ることで、集中するスイッチを入れているのです。これは読書にも応用することができます」と述べます。

 

 17「頭がいい人は、読書パフォーマンスを上げるツールを知っているでは、集中力を格段に上げる方法を紹介していますが、「10分で本を読み、30分でアウトプットできる秘訣」として、「具体的に期限を設定することで集中力が高まります。集中力が高まれば効率がアップすることは間違いありません。これについては、精神科医の樺沢紫苑さんが、『人は追い込まれることで脳内でノルアドレナリンが分泌されること』『ノルアドレナリンは、集中力を高め、学習能力を高め、脳を研ぎ澄ます』ことを効果として挙げています。脳科学の分野では既に検証されている考え方なのです。結果として良質なパフォーマンスを発揮できます」と述べています。「読書にも〆切を!」ということですね。

 

 そして著者は、「読書時間を記録することで、楽しく成長を実感できる」として、「『あと1分だ!』と気持ちを引き締めると集中力が高まります。これは、アナログ式の時計からは感じることができない不思議な感覚です。多くの著書を出されている明治大学文学部教授の齋藤孝さんは、『ストップウォッチ』で仕事・勉強のスピードが倍速になるとさえ言っています。著名人の間でもストップウォッチの愛用者は多いと思いますが、ほとんどの方は、私と同じような時間管理と追い込みに使っているはずです。ぜひ、参考にしてみてください」と述べるのでした。わたしは「速読」というものにあまり価値を置いていないのですが、人からは「読むのが速いですね」とよく言われます。本書は「速読」だけにとらわれない「読書」そのものの効用が説かれていて、共感できる箇所が多かったです。基本的に、著者は本が好きで好きでたまらない人なのだと思います。いつか、著者にお会いして読書談義ができる日を楽しみにしています!