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幸田露伴の語録に学ぶ自己修養法』

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No.0276

 

 『幸田露伴の語録に学ぶ自己修養法』渡部昇一著(致知出版社)を再読しました。

 

 幸田露伴といえば、森鷗外・夏目漱石とともに「明治の三大文豪」と称される大作家。


 本書には、露伴の人生を生き抜く知恵がたくさん詰まっています。


 著者は大学3年のときに、恩師のすすめで露伴の『努力論』を購入して読んだそうです。


 一読してみて、「これは!」という感じがあり、「これこそ一生座右に置ける本だ」と直観したといいます。それからのち、数え切れないほど読み返したそうですが、何度読んでも裏切られることはありませんでした。


 そして、この本がなければ、物の観察の仕方にせよ、考え方にせよ、ずいぶん自分が違っていただろうなとさえ思うほど強い影響を受けたというのです。


 本書は、さまざまな露伴の著作の中から、自己を修養すること、つまり自分を高めることにとって参考になる言葉を集めたものです。


 しかし、何と言っても、『努力論』の中に語られる露伴の「幸福三説」を知ることに本書を読む醍醐味はあります。


 「幸福三説」とは、幸福を引き寄せる3つの工夫です。


第1は「惜福」で、これは福を使い尽さないこと。


第2は「分福」で、これは恵まれた福を分かつこと。


 そして第3は、「植福」です。リンゴの木が花を咲かせ、実をつけているうちに、それを食べずに種を蒔き、接ぎ木をし、新しいリンゴの木を育てておく。その実を自分の子孫が食べる。これが植福です。


 1人の植福がどれだけ社会全体を幸福にするか計り知れません。


 植福において、個人と社会の福がつながるのです。


 露伴の幸福論は、かくのごとくスケールが大きい。まさに達人の幸福論なのです。