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続・こころのふしぎ なぜ?どうして?』

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 No.1012

 

 『続・こころのふしぎ なぜ?どうして?』村山哲哉監修(高橋書店)を紹介いたします。

 この読書館で紹介した児童書『こころのふしぎ なぜ?どうして?』の続編です。前作の内容よりもさらに深いテーマを扱っています。

 

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   本書の帯


 

 帯の裏には、監修者である文部科学省・教科調査官の村山哲哉氏の「この本は、説明に困る、本質的な『心』にまつわる疑問に、ふたたび、すっきり答える一冊です。前作でご要望の多かった、より深く普遍的な問いをたくさん集めたので親子で話して考えるきっかけにしていただけると幸いです」という言葉が紹介されています。

 

 また、カバー前そでには、「こころのとびらを、あけてみて、読んで、なやんで、考えよう。せかいは、ふしぎなことだらけ」と書かれています。アマゾン「内容紹介」には、以下のように書かれています。

 

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待望のベストセラー続編。今度はより深く、よりおもしろい!
子どもからおとなまで大反響をいただいた『こころのふしぎ なぜ? どうして?』の続編。新たに53の心の疑問にお答えします。

【今度は、ちょっと深め。本質的な心の問いにお答えします】
「どうすれば、しあわせになれるの?」。この本は、こんな疑問から始まります。第一弾を読んだ方も、そうでない方にも楽しく読んでいただけるよう、心の「少し奥のほう」から生まれてくる問いを、多めに集めました。「自分って、何?」「今日と明日のちがいって、何?」など、答えに困る普遍的な疑問は、生きていれば必ず出会うもの。お子さんに考える楽しさを伝えたい方、夢中で本を読む姿を見たい方、疲れた頭をシンプルにしたい大人の方にもおすすめの一冊です。

【世界中の人がしあわせになるほうほうは?】
この少年は、世界中のみんながしあわせになる機械を作ってもらいました。その機械のスイッチを入れると、なぜかみんな眠ってしまっって・・・? こんなふうに、小学校低学年のお子さんにもわかりやすいお話が入っているので、抽象的な疑問も自分の頭で考えるきっかけになります。

【「めんどうくさい」気持ちはどうやって倒す?】
「宿題とか、お手つだいとか、めんどうくさいことって多いよね?」という質問には、「メンドウクサイ」を倒す6人のヒーロー、ウチカツンジャーをご紹介。ちょっとネガティブなことも含めた、自分の心に生まれる本音の気持ちにちゃんと向き合えます。

【今日と明日のちがいを、体感してみよう】
夏休みなどの長い休みがあったら、二日間、まったく同じことをしてすごしてみてください。すると、昨日とはちがう、いろいろなちがいを感じるはず。
どんなに同じ一日をすごしても、かならずちがう一日がおとずれていることに気づける。こういった、答えを体感できるおもしろい方法も、ご紹介しています。

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 この本も一読して、わたしは「良く出来ているなあ」と感心しました。前作よりもさらに完成度が高いというか、大人向けのような気もしました。本書は「しあわせのふしぎ」「自分のふしぎ」「人間のふしぎ」「いのちのふしぎ」「おとなのふしぎ」の5つの章に分かれ、全部で53の質問があります。

 

 わたしが特に「答えが素晴らしい」と思ったのは、以下の10の質問です。


●今のしあわせと、昔のしあわせって、ちがうの?
●すきな人とけっこんしたら、しあわせになれる?
●イライラする気持ちは、どうしたらいいの?
●「美しい」って、どういうこと?
●苦手な子とも、なかよくしなくちゃいけないの?
●人の悪口って、やっぱり言ったらダメ?
●自分は、何のために生まれてきたの?
●今日と明日のちがいって、何?
●さつじんじけんのニュースは、どうしてなくならないの?
●どうしようもないくらい落ちこんだとき、どうすればいい?


 前作では「宗教」への踏み込みが甘いと指摘しましたが、本書ではしっかり「『おきょう』って、なんで読むの?」という項目で、仏教の考え方についてしっかり説明しています。


 また、「神様って、だれが作ったの?」「生まれかわりって、あるの?」という項目では、比較宗教のような視点でわかりやすい説明がなされています。


 結局、「こころ」の問題を正面から扱うと、宗教や哲学の領域になってきます。わたしには、偶然にも『100文字でわかる世界の宗教』(ワニ文庫)や『140字でつぶやく哲学』(中経の文庫)といった監修書がありますが、これらの内容を子ども向きにアレンジするのも面白いかもしれません。


 また、本書は「こころ」の普遍性というものを追求していますが、わたしはかつて『世界をつくった八大聖人』(PHP新書)で人類の普遍性について追求し、「人の道」ならぬ「人類の道」というものを考えてみたことがあります。

 

 まことに未熟でお恥ずかしい限りですが、以下の17条です。


1.水を大切にする。
2.他者に思いやりをかける。
3.他者からの思いやりに対して感謝する。
4.挨拶をする。
5.困っている者を助ける。
6.他者の生命を奪わず、自分も自殺しない。
7.意味なく生きものを殺さない。
8.他国を侵略しない。
9.核兵器を使用しない。
10.自国の文化に誇りを持ち、他国の文化を尊重する。
11.他者が信仰する神や聖人を侮辱しない。
12.国際法を犯さない。
13.一切の差別をしない。
14.盗まない。
15.強姦しない。
16.不正を犯さない。
たとえ不正を加えられても、不正によって復讐しない。
17.親が亡くなったら、必ず葬式をあげる。


 これは愚直ながらも、わたしなりに古今東西の宗教や哲学の「最大公約数」すなわち「普遍性」というものを意識してピックアップしたものです。

 

 もし機会があれば、これらのメッセージを子ども向けにわかりやすく説いてみたいものです。いや、ぜひ「こころ」の児童書を世に問うてみたいです!