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何のために生きるのか』

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No.0844

 

 『何のために生きるのか』稲盛和夫・五木寛之著(致知出版社)を再読しました。
 日本を代表する実業家と作家は、共に昭和7年生まれのソウルメイトでした。13歳で敗戦を迎えた後、長い年月を経て、ついに出会った2人が「人は何のために生きるか」を熱く語り合います。両者とも、現代社会を憂えています。

 

 作家は言います。
 「情報化の時代といわれますが、いま情報といわれているものは、本来の意味での情報ではないと思うのです。情報とは『情を報ずること』であって、情というのは感情であったり人間の感覚であったり。(中略)ほんとの情報というのは、人間のこころのなかの感情をきちっと把握してそれを伝えることなんです。」

 

 実業家は言います。
 「二十世紀は、知的なものの活躍、あるいは知的な活動によって、すばらしい展開を遂げて、科学技術の進展をもたらしました。その結果、確かに物質文明はここまで豊かになったけれども、その一方で、"情"とか"こころ"が忘れられてきてしまった。(中略)ほんとはこころをもっと大事にしてくるべきだったという気がしてなりません。」

 

 わたしは常々、21世紀には「こころ」が最大の価値をもつ社会が必要とされると訴えてきました。実業家としては稲盛氏を、作家としては五木氏を、いつも一番下の方から仰ぎ見て憧れていたわたしですが、両者がともに「ハートフル・ソサエティ」について語っているのを知り、涙が出るほど嬉しかったです。