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十八史略に学ぶ人生の法則』

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No.0824

 

 『十八史略に学ぶ人生の法則』伊藤肇著(致知出版社)を再読しました。

 著者は安岡正篤に師事し、人物評論の第一人者として知られました。主な著書としては『現代の帝王学』が有名ですが、その源流は『十八史略』にありました。

 

 『十八史略』は、中国史の入門書です。これを書いた曾先之(そうせんし)は、宋の末から元の初めに生きた文人です。つまり、モンゴルに攻められて南宋が滅亡した激動期を生きた人であり、異民族支配に抵抗しながら民族文化の伝統をいかにして伝えるかと非常に苦心しました。その結果、漢民族の歴史をつづった『十八史略』が生まれたのです。

 

 中国では、『史記』『三国志』『資治通鑑』などの史書を読む前には必ず『十八史略』が読まれました。学問の道に入ったばかりの少年たちに、太古から南宋の滅亡に至るまで、数千年の歴史の歩みを簡潔に、しかも面白く読ませることを主眼にしたもので、中国に伝わる正しい歴史、すなわち正史十八の史書のダイジェストが『十八史略』なのです。

 

 もともと、中国の史書は、ひたすら人間というものを追求しており、したがって『十八史略』も最初から最後まで、人間くさいドラマで埋まっています。その登場人物の数は、じつに4517人。しかも、その4517人の人物が、顔が違っているように、性格も全部違います。ですから、これを徹底的に研究すれば人間学が自ずから身につきます。そう、人生の法則がわかるのです。

 

 著者は、このことを日産コンツェルン創始者の鮎川義介から教わったそうです。それにしても、昔の財界人というのは教養があったものですね。