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ビブリア古書堂の事件手帖(1~3巻)』

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No.0676

 

 『ビブリア古書堂の事件手帖』三上延著(メディアワークス文庫)1~3巻は、とても面白いですね。もともとは、「ダンディ・ミドル」こと大迫益男さんに教えていただいた本です。わたしのブログ記事「もしドラ講演会」にも書きましたが、大迫さんは大の読書家として知られます。わたしに「あんた、これ絶対に面白いから、読んだほうがいいよ」と言って、本シリーズをススメてくれました。

 

 いわゆるライトノベル小説ということで、最初は読むのに少し抵抗がありました。これまで、わたしは乙一のホラーぐらいしかラノベを読んだことがないのです。よく感想を聞かれるのですが、かの『もしドラ』も読んでおりません。岩崎夏海さん、すみません。しかし、思いきって『ビブリア』の第1巻を読んでみると、想像していたよりもずっと落ち着いた大人向きの物語で、ちょっと意外でした。


 古都・鎌倉の片隅にある古本屋「ビブリア古書堂」が舞台です。店主の篠川栞子は若くて美しい女性ですが、大変な人見知りで、初対面の人間とは口もきけません。しかし、古書の知識はハンパではありません。何よりも彼女は、古書を心の底から愛していました。わたしも古書を愛する人間なので、すっかり栞子が好きになりました。


 大好きな本には人一倍の情熱を燃やす栞子のもとには、奇妙な客たちが集まってきます。いわくつきの古書が持ち込まれることも稀ではありません。古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように持ち前の不思議な嗅覚で解き明かしていく栞子と、体質的に読書ができない店員・五浦大輔の2人を中心にサスペンスフルな古書ドラマが展開されます。


 本書には、さまざまな実在の古書が登場します。たとえば夏目漱石『漱石全集・新書版』(岩波書店)、小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)、V・クジミン『論理学入門』(青木文庫)といった具合で、そのラインナップの渋いこと!
 ただ、本書は単なる読書小説ではなく、上質な古書小説であり、愛書小説となっています。最後に登場する太宰治『晩年』(砂子書房)のエピソードには、著者の書物への愛情が炸裂していました。考えてみたら、太宰治の小説ってラノベの要素があるかもしれませんね。もしかして、太宰がラノベの元祖?


 もうすぐ第4巻が発刊されるそうですが、待ち遠しいですね。
 それから、現在はTVドラマ化もされていますが、栞子役が剛力彩芽というのが絶対に納得できません。原作のイメージにまったく合わないではないですか。せめて、剛力彩芽の事務所の先輩である上戸彩にしてほしかった!