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ウルトラQ 彩色版』

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No.0594

 

 

 「子どもの日」の今日、またまた童心に返りました。『ウルトラQ 彩色版』藤原カムイ著(角川書店)を読んだのです。

 

 「ウルトラQ」とは、日本の特撮テレビ映画史に残る伝説的作品です。「特撮の神様」と呼ばれた円谷英二が手掛けました。

 

 「ウルトラQ」とは、日本の特撮テレビ映画史に残る伝説的作品です。「特撮の神様」と呼ばれた円谷英二が手掛けました。その「ウルトラQ」をコミカライズしたのが本書です。一部が彩色されています。

 

 作者の藤原カムイは「ドラゴンクエスト」シリーズで有名ですが、わたしの好きな漫画家です。彼の『帝都物語』や『創世記』などは、かつて愛読したものです。この人の淡白な絵のタッチと「ウルトラQ」の幻想的な雰囲気がよくマッチして、違和感なく読めました。


 本書の「CONTENTS」は、以下のような構成になっています。

 

FILE1「ペギラが来た!」

FILE2「地底超特急西へ」

FILE3「バルンガ」

FILE4「ガラダマ」

FILE5「2020年の挑戦」

FILE6「悪魔ッ子」

おまけマンガ「がんばれユリちゃん!の巻」

「ラフ設定集」

「ウルトラQ怪獣図鑑」


 「ウルトラQ」は、アメリカのテレビドラマである「アウターリミッツ」や「トワイライトゾーン」を意識して作られた和製SFドラマでした。主人公は万城目淳(星川航空パイロット)、戸川一平(パイロット助手)、江戸川由利子(毎日新報報道カメラマン)の3人で、毎回彼らが遭遇する不可思議な事件が描かれます。

 

 全部で28話が放送されましたが、中でも、わたしは第25話の「悪魔ッ子」、第28話の「あけてくれ!」が大好きでした。ビデオ、DVDをあわせて何回繰り返し観たことか。

 

 わが家のリビングルームの隅にあるDVDコーナーには、「ウルトラQ」をはじめ、円谷プロの関連作品である「アンバランス」「怪奇大作戦」、さらには「ウルトラ」の名を世界に轟かせた「ウルトラマン」「ウルトラセブン」などがDVDで揃っています。


 「ウルトラQ」は、1966年にモノクロ作品として世に出ました。

 

 しかし、2年以上に渡る日米共同制作の末、HDカラー作品「総天然色ウルトラQ」として新たな生命を得ました。わたしは「モノクロ作品に色を着けるなんて」と思っていましたが、完成された「総天然色ウルトラQ」の出来栄えに驚愕しました。45年の時を経て、完全にカラー作品として生まれ変わっています。

 

 それにしても、ハリウッドのデジタル技術はハンパじゃなく凄い! 本書も、基本的にはこの「総天然色ウルトラQ」のコミカライズと言えるでしょう。


 「ウルトラQ」といえば、ユニークな造形の怪獣たちも魅力的です。本書には、「冷凍怪獣」ペギラ、「人工生命」M1号、「風船怪獣」バルンガ、「隕石怪獣」ガラモン、「誘拐怪人」ケムール人などが登場します。巻末には、嬉しい付録として、藤原カムイが描いた「ウルトラQ怪獣図鑑」が掲載されています。しばらく、それを眺めていましたが、とても懐かしい気分でした。

 

 お金のことばかり考えている少年が「コイン怪獣」カネゴンになってしまうのですが、このカネゴン、誰が考えたのか素敵すぎるアイデアですね。『論語』の「利に拠りて行えば怨み多し」という言葉をそのまま具現化したような怪獣ですね。「ウルトラQ」には「人の道」を教えるという教育的要素もあったのです! それにしても、今の世の中、カネゴンになってしまいそうな大人がたくさんいますね。

 

 「子どもの日」の今日、本書を読んで、そんなことを考えました。