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いま、なぜ「武士道」か』

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No.0483

 

 『いま、なぜ「武士道」か』岬龍一郎著(致知出版社)を再読しました。

 

 東日本大震災後、日本人のモラルの高さが世界的にも評価を受けました。しかしながら、本書が書かれた2000年(平成12年)には、日本人の倫理観の退廃が叫ばれていました。


 今から10年前、「美しい国・日本」が叫ばれていました。かつての日本は、たしかに美しい国でした。


 しかし今(2000年)の日本人は美しいどころか醜く下品になり、日本人の美徳であった「礼節」を置き去りし、人間の尊厳や栄辱の何たるかも忘れてしまっている、と著者は言います。西洋の「罪の文化」と比較して日本は「恥の文化」といわれたものだが、その廉恥心さえも失ってしまったというのです。


 なぜ、こんな国になってしまったのか。著者は、健全な社会をつくり、美しい自己を確立するために、「かくあるべし」とする意思の力が最も必要とされると述べます。


 その行動を裏づける倫理的な信念であり、意志とは「やる気」のことです。どれほど他の条件がそろっていようと、この「やる気」がなければ何事も実現しません。


 そして、その意志力を「自律心」という徳に高め、「かくあるべし」という気概の精神をもって行動の美学とした精神こそ、武士道でした。日本人たる精神のバックボーンが武士道だったのです。


 「かつて日本は美しい国といわれてきた」


 「かつて日本人は礼儀正しい民族といわれてきた」


 何にでも「かつて」という冠がつきます。その「かつて」を「いまも」の現在形に変えるためにも、日本人の文化遺産ともいえる武士道の精神をいま一度、再確認してほしいと著者は訴えます。


 「明治武士道」を確立した新渡戸稲造の名著『武士道』をベースに、著者が新たに示す「平成武士道」のススメが本書です。


 本書が刊行されてから3年後、ハリウッド映画「ラストサムライ」が公開されました。そのとき、映画の大ヒットにより世界に武士道ブームが巻き起こりました。


 サッカー日本代表は「サムライ」と呼ばれました。日本人にとって、「サムライ」という言葉がそれだけで終わらないことを信じます。