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知の愉しみ 知の力』

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No.0280

 

 『知の愉しみ 知の力』白川静・渡部昇一著(致知出版社)を再読しました。

 

 わたしは、この本の2人の著者に大きな恩があり、いつも感謝しています。


 お2人とも、わたしの心の中に住む賢人であります。


 渡部昇一先生にはお目にかかったことがあります。


 白川静先生には直接お会いしたことがありません。


 でも、著書を通じて出会い、わが人生に多大な影響を与えてくれました。


 まず、渡部先生の大ベストセラー『知的生活の方法』(講談社現代新書)を中学1年のときに読み、大変なショックを受けました。


 読書を中心とした知的生活を送ることこそが理想の人生であり、生涯を通じて少しでも多くの本を読み、できればいくつかの著書を上梓したいと志しました。


 次に白川先生との出会いは、名著『孔子伝』を読んだ時でした。


 当時、30代のわたしは著作活動を中止して、家業である冠婚葬祭業を営んでいました。


 しかし、どうしても仕事に意味と誇りが見出せずに悶々とした日々を送っていたのです。


 そのとき、たまたま読んだ同書で、孔子が葬祭業の出身であり、葬儀という仕事を形而上的に高めたところから、儒教が生まれたことを知りました。


 このとき、初めて自分の仕事に心からの誇りを抱くことができました。


 そして、わたしは一切の迷いを捨てて、社長に就任したのです。


 いま、わたしは冠婚葬祭の会社を経営しながら、著作活動も続けています。


 白川先生と渡部先生の著書に出会わなかったら、今のわたしはありませんでした。


 どちらもわたしの大恩人であり、心から感謝しています。


 お2人の著書は、わたしにとって「恩書」と呼ぶべきものです。


 そして言うまでもなく、お2人は戦後の日本を代表する「知」の巨人です。


 この本における対談では、巨大な2つの教養が火花を散らしつつも、とびきり美しいハーモニーを奏でています。平成18年、漢字学の大家であった白川先生は96歳で大往生されました。心から御冥福をお祈りしたいと思います