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佐藤一斎「重職心得箇条」を読む』

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No.0213

 

 『佐藤一斎「重職心得箇条」を読む』安岡正篤著(致知出版社)を再読しました。

 

 小泉純一郎元首相が当時の田中真紀子外相に手渡したことで有名になった「重職心得箇条」。江戸時代の儒者である佐藤一斎が著したものですが、岩村藩の藩政に深く関わる一斎が、同藩のお殿様や重臣のために、その心構えをまとめたのです。


 幕末の志ある者たちは、みな一斎に教えを受けたとされ、佐久間象山、安積良斎、大塩中斎、渡辺崋山、勝海舟をはじめ、優れた門弟が輩出されました。

 

 また、吉田松陰や西郷南洲なども、こよなく一斎を尊敬したとされます。松陰や南洲と同じく陽明学の徒である安岡正篤が、「重職心得箇条」の口語訳と解説をまとめたのが本書です。


 「箇条」というだけあって、短く箇条書きにされた17の心得が集められています。

 

 小泉元首相が一番言いたかったのは、心得の二番目にある「有司を引立て、気乗り能き様に駆使する事、要務にして候」だとされています。口語に訳すと「部下を引き立てて、気持ちよく積極的に仕事に取り組めるようにして働かせるのが重要な職務である」となります。

 

 当時いろいろとトラブルの絶えなかった外相を間接的にたしなめたわけですが、ひょんなことから、この「重職心得箇条」はその名を広く知らしめるところとなりました。

 

 小林虎三郎の「米百俵」といい、小泉元首相には時代を超えて良いものを蘇らせるセンスがあったようですね。今でこそ、「格差社会」の生みの親みたいに言われていますが(苦笑)。

 

 本書は、全篇すべてが含蓄のある言葉に満ちています。現代のリーダーにとっても、必読の書だと言えるでしょう。

 

 まだ読まれていない方は、ぜひ、お読み下さい。