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マンガは越境する!』

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No.00033

 

 大学時代の同級生である本浜秀彦君から本を送っていただきました。

 『マンガは越境する!』大城房美・一木順・本浜秀彦編(世界思想社)という本です。

 沖縄出身の本浜君は、現在、沖縄キリスト教学院大学准教授を務めています。大学卒業後に川崎製鉄に入社、琉球新報記者を経て、ついには学者になりました。比較文学、メディア表象論が専門です。

 そんな彼が編者の1人として名を連ねた本が、この『マンガは越境する!』です。帯には、「マンガとMANGAのボーダーを越える、グローバル化時代の新たなマンガ論!」というコピーが書かれています。

 いま、世界の人々から日本文化が熱い注目を浴びています。

 たとえば、「クール・ジャパン」という言葉をよく聞くようになりました。「COOL」は本来の「涼しい」から「爽快」、そして「カッコいい」とか「素敵」の意味で使われています。 つまり、「クール・ジャパン」とは「カッコいい日本」「素敵な日本」という意味ですね。

 もともとは、アメリカの財団の研究員であるダグラス・マグレイによる造語です。彼は、「現代の国力を計るときには、一国の持つクールさで計る必要がある」と述べ、「日本は80年代の経済大国を超える文化大国になった」と断言しています。

 いま世界から「クール」な国として賞賛されている日本ですが、なんといっても日本がマンガ、そしてマンガから派生したアニメの母国であることが大きいでしょう。そんな世界が注目する日本のマンガ文化を11人の気鋭の学者たちが多様な視点で斬り込んでいます。

 本浜君は、最後の第11章「マンガにおける場所と記憶~『SEX』にみる戦後的無意識と皮膚の欲望」を担当しています。

 『SEX』というマンガは、「ヤングサンデー」誌に1988年から92年まで連載された上條淳士の作品だそうです。わたしは、まったく知りませんでした。

 本浜君の論文は、この『SEX』から、沖縄~東京~神奈川の主人公を通して変わらない背景として描かれる「米軍基地」に焦点を当てています。

 そして、「記憶」の中に隠されてきた歴史性や政治性を浮かびあがらせる有効な表現としての「マンガ」を検証しています。 巻末に掲載されている執筆者の「一言紹介」で、本浜君は、雑誌掲載時に読んで心酔した作品をあげています。

 それによれば、「海の姉妹」(手塚治虫)、『仮面ライダー』(石森章太郎)、『あしたのジョー』(ちばてつや、原作;高森朝雄)、『ぼっけもん』(岩重孝)だそうです。 この中で、わたしと共通しているのは、『仮面ライダー』くらいですかね。

 『あしたのジョー』なんて、1968年から1973年の連載です。 幼稚園の年長から小学4年生ぐらいだと思うのですが、そんな頃にリアルタイムで心酔していたなんて、本浜君はずいぶん大人びていたんですね!

 かつて、わたしは20世紀を代表する20のマンガを選んだことがあります。

 現在、オフィシャルサイト「ハートフルムーン」の「私の20世紀」の中に「20冊のコミック」のタイトルで掲載されています。 それには、『仮面ライダー』と一緒に『あしたのジョー』もちゃんと入っています。

 今度、沖縄に行くときは、ぜひ本浜君に連絡を取ろうと思います。 泡盛を飲みながら、同級生とマンガ談義をするのが今から楽しみです!